山奥の小屋に一人棲み、悪さを繰り返していた乱暴者の鬼は、思いつきから、村一番のおなごを嫁にと勇んで村へ向かったものの、困る村人の中で自ら手を上げた“とら”という女性は、腕っぷしこそ確かに村一番ながら、掃除に洗濯、飯炊きまですべて苦手だったので、当ての外れた鬼は、彼女を村へ返そうと山道を急いだ。
すると、その道中、鬼が腰を抜かすほどの大きなクマに襲われたのだが、とらが代わって退治したことをきっかけに、鬼は彼女の優しさを知り、二人での生活が続くよう望んだので、とらもそれを快諾した。
村へ暴れにいく暇もないほど忙しく、掃除・洗濯・飯炊き、それに子守りまでこなすようになった鬼。しかし、その顔は幸せに満ちていたんだとか。
表紙の鬼、呆けていますね。
読み聞かせる前に、こどもたちに「なぜだろうね」と尋ねてみましょう。
井上よう子・文
吉田尚令・絵
薦めたい学年:読み聞かせLevel 1
読み聞かせにかかった時間:5分
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