読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



あかにんじゃ

その真っ赤な姿のために、任務を遂げられず、カラスになって逃げだした赤忍者。
しかし、カラスになろうが、チョウに変わろうが、また人に戻ろうが、珍しさや目立ち方から、いつも誰かに追われ追われて、大ピンチ。
それでも、ついに夕焼け空に変わったとき、すいこまれてしまいそうな美しい赤に、皆うっとり見入ったのだった。

ナンセンス・ストーリーですね。 お侍さんが出てきたり、白バイが登場したりと、時代も何もありません。
“赤”って、どんな色なんでしょう。 上に出てきたように、「目立つ」色ですね。 「火」や「注意」「危険」を表したり、そこからさらに「けが」や「死」までをイメージする人もいるでしょう。 一方で「情熱」や「闘志」なども表現されますね。
このように“赤”について改めて注目する機会にすることもできる作品です。 こども達は、ここに記したような一般的な考え方を超えてくることもあるので、いつもそれが楽しみです。

穂村弘・文
木内達朗・絵

薦めたい学年:読み聞かせ Level 1(対話込みで)
読み聞かせにかかった時間:5分以内


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