遠い遠い北の国、目を覚ました魔女のロウヒは、外に広がるせっかくの銀世界をスキーで歩きまわることにするも、そこは魔女、勢い余ってそのまま空へ舞いあがり滑空すると、ワイナモイネンという賢者がカンテレを弾く姿を目にする。
そして、あらゆる動植物、月や太陽までもが、その甘く切ないカンテレのしらべと歌声に耳を傾けるのを見るうち、いたずら心から、月と太陽を隠してしまうのだが、闇に沈み寒さにふるえる世界に困ったワイナモイネンたちが彼女を懲らしめる作戦を本気で練っていると知ると、大慌てで月も太陽も元の通り戻したので、世界は再び季節のめぐりを得て、生き返ったのだった。
カンテレのしらべは、いつも聞こえているのである。
現象にストーリーを見出す、神話学の世界ですね。
今回は北欧の伝承、フィンランド叙事詩「カレワラ」に基づき書かれた一編です。
春が待ち遠しいですね。
トニ=デ=ゲレツ・原文
バーバラ=クーニー・絵
さくまゆみこ・編訳
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:10分以内
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