ママやパパからは「天使になる」「土になる」とそれぞれ聞かされていた亡くなったおじいちゃんが、おばけとして目の前に現れたとき、おじいちゃん大好きっ子だったエリックはたいそう興奮したが、“この世にわすれものがある”ためにおばけになったのだと分かると、おじいちゃんと一緒に、夜な夜なそれを探しはじめる。
そして、自分のこと、おばあちゃんとのこと、家のこと、家族のこと…… 夜ごと人生をふりかえってはエリックに話して聞かせ、楽しい時間を過ごしたおじいちゃんが、三度目の夜に得たのは、愛する孫エリックと重ねた、かけがえのない想い出であった。
忘れていたエリックへの“さよなら”を告げたおじいちゃんの目はエリックと同じように潤んでいたが、いくつかの約束だけすると、うれしそうに微笑みながら、しずかに、闇のなかへと消えていったのだった。
キム=フォップス=オーカソン・文
エヴァ=エリクソン・絵
菱木晃子・訳
(原題:Så blev farfar et spøgelse)
(英題:Then Grandfather Became a Ghost)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:12分半
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