読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



余韻をきく

今回の『おがわのおとをきいていました』は、はなめんちゃんのリベンジを描いた絵本でしたが、きっと跳び越える前と後では、小川の音も違って聴こえたのでしょうね。
読み聞かせを終えたら「あなたにとって、飛び越えたい小川はなんですか」と、だんだん具体に落としていきながら、あるいは具体的すぎる回答を抽象化してあげて、話し合うのもいいでしょう。
何かに挑むとき、私たちも、ちょっかいを出し他者の成功を妬むかえるのような人や、遠くから小さく応援してくれているキリギリス、集団で思い切り支えになってくれるフナのような人々に囲まれているものです。 初挑戦でも再挑戦でも。 そして、それらをすべて跳び越えて目標に手が届いたときには、真剣に何かと向き合った後にだけ、その人にだけ届く大切な音に聴き入ることができるのだろうと思います。 そんな時間も大切ですね。 なにかと急がせるばかりの社会の中でも。


『おがわのおとをきいていました』
スズキコージ・作
薦めたい学年:読み聞かせLevel 2
読み聞かせにかかった時間:3分半


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