読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



ばいきんあたろー

歯みがきをさぼる小汚いこどもたちの口内に忍び込み、チクチクつついて痛ませることを仕事にしているばいきんおにと、その息子あたろーは、ある夜、狙いをつけた女の子の口へと飛び込んだが、その日が初仕事だったあたろーは、失敗して吐き出され、女の子にその存在を知られてしまう。
その子といくつかの言葉を交わしたあたろーは、彼女をすっかり気に入ってしまったため、再度の挑戦も失敗に終わるのだが、一方で、痛い思いをさせることなしに、きちんと歯みがきする約束を取り付けることには成功する。
女の子と遊ぶ申し合わせまでしてきたあたろーは、それを父に怒られると心配していたが、自分と違う方法で人間に働きかけ始めた息子を見て、父はむしろ誇らしく思っていたのだった。

村上しいこ・文
大島妙子・絵

薦めたい学年:2年生~3年生初


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