サンタクロースに憧れながら、かわいい木の実や葉を集めてはプレゼントにしていたマーガレットも、大人が皆いそがしくなる時期にあって、思うようにかまってもらえないことから哀しみをおぼえると、ただ毎晩本物のサンタクロースになることを祈るばかりになっていた。
すると、クリスマス・イヴの朝、1体のくるみ割り人形が彼女を訪ね、サンタクロースとしての務めを依頼してきたため、マーガレットは快諾し、期待に胸を躍らせながら、お供に大きめの鳥さんたちを従えて空へと舞い上がっていった。
本物のサンタクロースとして配るプレゼントが想像していたものと違うことに、一度は落胆したマーガレットだったが、自らの落としていく贈りものが、だれかの幸福や平安につながることの美しさに気がつけた彼女は、翌朝、待ち望んでいたプレゼントを受け取ることができたのだった。
植田 真・作
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2 (クリスマス)
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