クリスマスが近づいてきたある日、こどもたちの生活態度を窺いながら、贈りものを考えていたサンタさんとトナカイくんは、毎日掃除をして生活費を得ていた少女リリーのずるさを見かけてしまう。
そこで二人は「リリーがクリスマスまでに、何か役に立つことをしたら…」と条件を付け、プレゼントをあげるべきか様子を見ることにしたのだが、肝心のリリーは、ずるがばれて仕事を失ってしまっても、まだ懲りずにいたのだった。
しかし、リリーのインチキを縁に幸せになった人たちがいたため、本人にその気がないにもかかわらず善い行いをしたご褒美として、結局彼女はプレゼントをもらえることになったわけであるが……その通り、人生とは、特にこどもにとっては、因果よりも、ふとしたきっかけを機に新しい自分になれるかどうかのほうが大切なのかもしれない。
たかどのほうこ・作
薦めたい学年:2年生~3年生(クリスマス)
0 件のコメント:
コメントを投稿
ご意見・ご感想、お待ちしております。