読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



あくびばかりしていたおひめさま

一人娘の姫があくびばかりしているため、周囲もあくびをうつされ何となく無気力…  そんな毎日を心配して過ごしていた王様は、あくびが止むよう彼女に最高の食事、極上の睡眠と娯楽を用意し、その噂を耳にした腕自慢の医師や呪術師までこぞって訪れたのだが、何をしようと、姫のあくびは止まらなかった。
すると、あるとき召使いの少年が近づいてくるなり池に落ち、そこから姫を驚かせたり笑わせたり、次々と魅了していったので、彼女の顔にも微笑みがひろがり、二人は仲良くなる。
それまで与えてこられなかったものを知り、させてもらえなかったことをして、“友だち”と好奇心の向くまま過ごすようになった姫からは、あくびをする様子もすっかりなくなったのだった。

カルメン=ヒル・文
エレナ=オドリオゾーラ・絵
宇野和美・訳

薦めたい学年:読み聞かせ Level 1
読み聞かせにかかった時間:5分半


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