家族を養うため、毎日、稲光のごとき速さで原っぱを駆けまわり、水牛や鹿を捕まえていた若く勇敢なライオン、マノージャ。
あるとき助けた山犬のずるさにおだてられ、それを家来とすることで王様気分を味わうようになっていた彼は、老いた父親の忠告も無視し、山犬にそそのかされるまま人間の領地にいる馬を襲うようになるのだが、何度目かの襲撃の後で、人間の放った矢に胸を貫かれ、満月の照らす空の下、絶命する。
マノージャが死の瞬間まで「王」になることを夢みていた一方で、赤く染まった息子が月明りで金色に輝くのを前にしながら、彼の父は悪い仲間を持った息子の不幸を嘆き、涙したのであった。
唯野元弘・文
水野ぷりん・絵
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:7分半
0 件のコメント:
コメントを投稿
ご意見・ご感想、お待ちしております。