読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



グースにあった日

飼い犬の冬毛が生え変わる頃、少女の家の前の沼には、渡りを終えたたくさんのグースたちが舞いおりたが、その中に一羽だけ、傷つき片足を失ったものがいた。
野生ゆえ、たとえ弱くても自力で生きることを覚えなければならないそのグースを前に、なかなか手出しできないもどかしさを感じていた少女も、それが群れから離れ少しずつ歩く練習をしたり、泳げるようになったりするのを見ながら、再び飛び立つ日が来るのを楽しみにするようになった。
秋になり、突然訪れた別れのあと、少女はまたいつものように日々を過ごしたが、春と共に沼へとかえってきたグースの中に、夫婦でいる片足グースを見つけ、そのヒナたちを目にしたことで、改めてグースから強さを学んだのであった。

キャリ=ベスト・文
ホリー=ミード・画
まえざわあきえ・訳
(原題:Goose's Story)

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2


0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見・ご感想、お待ちしております。