わたしは、夏休みに『ライギョのきゅうしょく』という本を読みました。
これは、学校に入学したライギョが、生きるためには、ほかの魚を食べなければいけないと教わった話です。また、ライギョの友だちのタナゴは、ほかの魚に食べれられてしまわないように、にげるということを教わりました。それが、「きゅう食の食べかた」というじゅぎょうと、「かくれんぼ」というじゅぎょうでした。
それをべんきょうしたライギョとタナゴはおどろいてしまって、それからいっしょにあそばなくなってしまいました。なぜなら、おともだちどうしなのに、食べたり食べられたりしてしまうかもしれないからです。
わたしは、この本を読んで、いつも食べているものについて考えました。・・・・・
上の文章は、私の作文教室で二年前に、2年生の生徒が書いた読書感想、その冒頭部分です。
せっかくなので私がいつものように要約文を載せることは遠慮して、生徒作品を転載してみました。(表現、句点の位置、漢字の使用については、原文のままです)
この後、彼女の感想文には「生きるために食べる」ということについて、また、健康に生まれて健康に育つことの幸せについて、考えたことが述べられます。
講師である私自身は、幸福とは個々の心の状態であり、そのための特定の条件というものはないと考えますが、ともかく彼女の感じたことを対話しながら引き出していき、メモにおこしてもらい、まとめた結果として、双方に満足がありました。
平易な文章ながら名作との呼び声高い『ライギョのきゅうしょく』、夏の読書感想文にもおすすめです。
阿部夏丸・文
村上康成・絵
薦めたい学年:2年生~3年生初
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