読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



パオアルのキツネたいじ

お父さんが泊りがけで商売に出かけていたある夜、パオアルのお母さんが狂った。
それをキツネの仕業であるとにらんだ彼は、一人で知恵をしぼり用意周到、キツネ退治を決行する。
澄んだ瞳で物事を眺め、ときに大人よりも聡明なこどもの姿というものを、中国の古典『聊斎志異』から題材を得て描こうとした画家・蔡皋氏の手による、勇敢な男の子のお話。

普段守られる立場にある者が、大切なもののために悪い者を懲らしめるストーリーですが、皆がこういうお話に慣れてしまったからでしょうか、それとも、そもそも「懲らしめる」という内容が時代に合わないからでしょうか、「さるかに合戦」のような知恵ある者の“作戦勝ち”を味わえる本作も、近年刊行される絵本の中では珍しい存在のように思います。
(→Amazon.co.jpのレヴューも大変参考になるので、ご覧いただくとよいかもしれません)

蒲松齢・原作
心怡・再話  蔡皋・絵
中 由美子・訳

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2


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