読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



まじょのデイジー

大きな森の奥深く、とんがり屋根の建物には、家族のもとを離れて魔女を目指す見習い少女たちが暮らしていたが、中でもひときわ小さな魔女デイジーは、まだまだ未熟なほうき乗りの練習に、一人向き合っている最中だった。
もれなく落下し、森に受け止められたデイジーが、自分を笑う声にふりかえると、そこにいたのは一羽の黒い鳥であったが、このズズーという名の鳥もまた、劣等感からくる哀しみを抱えた存在であった。
その後、ズズーの“あたりまえ”から学習してほうき乗りの上達したデイジーと、デイジーの“あたりまえ”に触れて喜びを知ったズズーが感じる風は、それまでと違うものになり、それ以降デイジーとズズーはいつも一緒にいる。 彼女はもう小さな魔女ではなかった。

植田 真・作

薦めたい学年:読み聞かせ Level 1


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