ふとした偶然から、今にも孵りそうな竜の卵を見つけた音楽師は、自らの奏でる音色によってそれに力を与え、殻をやぶらせることに成功、親を知らない竜の子にラッキーと名付け、それ以降大事に育てながら世界を旅して歩いた。
ところがある晩、旅の見せ物師に目をつけられたラッキーは誘拐され、望まない芸当をさせられたうえ売られるという、みじめな生活を送ることになる。
一方の音楽師も、生きがいを失ったことで明るい演奏をも喪失し、貧しい生活の中ラッキーを探し続けるのだが、再び出逢えた“ラッキー”を自らの元に引き寄せたのもまた、他ならぬ自分自身の力、音楽師として奏でる美しい音色だったのである。
ローズマリ=サトクリフ・作
エマ=チチェスター=クラーク・絵
猪熊葉子・訳
(原題:Minstrel and the Dragon Puppy)
薦めたい学年: 読み聞かせ Level 3
読み聞かせにかかる時間:15分
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