祖父のような名ヴァイオリニストになりたくて、船大工の七番目の息子セッピーは、ある夜耳にした「七晩連続で月に向かって靴を投げる」方法により願いを叶え始めるのだったが、それは同時に、月の怒りをかってしまったがための災難の日々の始まりをも意味していた。
しかし、訪れる数々の苦難も、時間をみつけ練習を重ねたヴァイオリンの不思議な力によって回避され、その中でセッピーは、次第に自身の引き寄せられる運命へと歩みを向けていくのだった。
人が太古より思慮をめぐらせたであろう月の影の秘密、また「7」という数字の意味、人を魅了する音楽の力の不思議に乗せて、何か物事を成し遂げるために避けて通れない想像を超えるような苦労が伴うこと、そしてその先にあるものについて伝える物語。
ジョーン=エイキン・文 アラン=リー・絵
猪熊葉子・訳
(原題:The Moon's Revenge)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 3
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