森中のだれもが憧れるほど、美しい羽の持ち主くじゃくのもとに、他者から見ればそれぞれに良いところを持ちながら、そうは思えずにいたカラスやヘビ、カメなどの動物が変身願望をもって相談にきた。
くじゃくが自らを犠牲としながら羽を分け与えた結果、彼らは見事にその身を飾ることに成功し、喜び帰っていったが、しばらくしてオリジナリティを失ったおかしな姿に気がつき、せっかくの羽を外すことになる。
一度抜かれた羽を元にもどすことは残念ながら叶わなかったが、親切にしたお返しを受けたくじゃくのからだには、いつの間にか、あたらしい羽が生えつつあった。
海野久美子・文
寺門孝之・画
薦めたい学年:読み聞かせ Level 1
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