元気を取り戻すと、彼は施設に運び込まれてくる病気や事故に見舞われた動物たちに寄り添い、痛みに震える動物にも、人に怯える動物にも、死を受け入れようとするものにも、等しく安らぎを与えていった。
自らが苦しんだ分まで傷ついたものの気持ちがわかるかのように、ラディは今日も、穏やかな空気で患者たちを包み続けるのだった。
渕上サトリーノ・文
上杉忠弘・絵
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:5分
ラディは実在する黒ねこさん。
どんなに大きな動物が運ばれてきても、怖がることなく近づき、動物たちが苦しみから解放されるまで、いたわるように寄り添ったのだそうです。
彼が動物たちを看護しただけでなく、メディアに取り上げられ、いたたまれない動物たちの集まる施設のことを人々に伝える役割も果たした点でも、施設の人々は彼に対し驚きと感謝をもっている、と「あとがき」で語られています。
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