読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



ねこの看護師ラディ

道端で弱っていたところをアニマルシェルター(動物保護施設)に引き取られた黒ねこラディは、死を待つばかりに思われたが、一生懸命に生きようとする気持ちがあったのか、3ヵ月後に奇跡の回復を見せた。
元気を取り戻すと、彼は施設に運び込まれてくる病気や事故に見舞われた動物たちに寄り添い、痛みに震える動物にも、人に怯える動物にも、死を受け入れようとするものにも、等しく安らぎを与えていった。
自らが苦しんだ分まで傷ついたものの気持ちがわかるかのように、ラディは今日も、穏やかな空気で患者たちを包み続けるのだった。

渕上サトリーノ・文
上杉忠弘・絵

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:5分

ラディは実在する黒ねこさん。
どんなに大きな動物が運ばれてきても、怖がることなく近づき、動物たちが苦しみから解放されるまで、いたわるように寄り添ったのだそうです。
彼が動物たちを看護しただけでなく、メディアに取り上げられ、いたたまれない動物たちの集まる施設のことを人々に伝える役割も果たした点でも、施設の人々は彼に対し驚きと感謝をもっている、と「あとがき」で語られています。


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