春を迎え、生まれて初めての“毛刈り”を目の前に、寒がりで臆病なブルルは、一年目を隠れてやり過ごし、目をつけられていた二年目には牧場から逃げ出してしまう。
牧場を見渡すことのできる岩山で、一人気ままに生活をはじめ、一年また一年と毛をため込んで、4年も蓄えると体の自由が利かないほどになったが、再びの春、牧場での暮らしを恋しく思うと、ブルルはそのまま、岩山から転げ下りた。
異様な毛並みの彼を目の当たりにし興奮した人々によって、今度こそ毛を刈られることになったブルルは、合計22㎏、体の半分ほどの毛を失ったものの、その清々しさから、もっと早く刈ってもらえばよかったと思ったのだった。
下手にイメージしすぎるからこそ、どんどん怖くなることってありますね。
観念して受け入れ、終えてみて「なんだ、問題なかった!」ということも。
嫌いなことから逃げ回っているような子に読んでもらいたい一冊です。
さいとうのりこ・文
矢島眞澄・絵
薦めたい学年:1年生末~2年生
物語・79ページ
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