読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



はじめまして

春、同じ木に咲いても皆ちがう花と、そこへ集まってくる虫や鳥たちの間で、たくさんの「はじめまして」が交わされはじめる。
風に出会って花びらが散ると、夏は新緑や小さな実との出会いがあり、秋には色とりどりの葉が大地に誘われてまた新たな交流が生まれ、すっかり静かになった冬の空気の中でも冬芽が雪との接触を楽しんで、そのたびに数えきれないくらいの「はじめまして」がある。
ふたたび春を迎え、その木へ戻ってきたシジュウカラは開きはじめた花との再会を喜んだが、それもまた一度きりの春の出会い、はじめましての花なのだった。

なかなか考えの及ばないところですが、6月2日という数字で見れば毎年必ずやってくる今日この日も、一年の中で1/365日であるだけでなく、私の一生の中では「はじめまして」の一日なのでしょう。
もう少しだけ毎日を大切に、できることなら「はじめまして」をたくさん想って、過ごしてみたいと考えさせられた一冊です。
読み聞かせるのは、やはり春がよいでしょうか。たくさんの「はじめまして」がありますものね。出遅れました感もありますが『はじめまして』の絵本さん、はじめまして。

近藤薫美子・作

薦めたい学年:読み聞かせ Level 0(御入学の頃でも)
読み聞かせにかかった時間:5分


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