春、同じ木に咲いても皆ちがう花と、そこへ集まってくる虫や鳥たちの間で、たくさんの「はじめまして」が交わされはじめる。
風に出会って花びらが散ると、夏は新緑や小さな実との出会いがあり、秋には色とりどりの葉が大地に誘われてまた新たな交流が生まれ、すっかり静かになった冬の空気の中でも冬芽が雪との接触を楽しんで、そのたびに数えきれないくらいの「はじめまして」がある。
ふたたび春を迎え、その木へ戻ってきたシジュウカラは開きはじめた花との再会を喜んだが、それもまた一度きりの春の出会い、はじめましての花なのだった。
なかなか考えの及ばないところですが、6月2日という数字で見れば毎年必ずやってくる今日この日も、一年の中で1/365日であるだけでなく、私の一生の中では「はじめまして」の一日なのでしょう。
もう少しだけ毎日を大切に、できることなら「はじめまして」をたくさん想って、過ごしてみたいと考えさせられた一冊です。
読み聞かせるのは、やはり春がよいでしょうか。たくさんの「はじめまして」がありますものね。出遅れました感もありますが『はじめまして』の絵本さん、はじめまして。
近藤薫美子・作
薦めたい学年:読み聞かせ Level 0(御入学の頃でも)
読み聞かせにかかった時間:5分
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