読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



田んぼのいのち

過疎のすすむ土地にあって、夫婦協力し田を育てていた賢治さんは、50年間米つくりをしていても「五十回目の新人」という謙虚な姿勢の人。
その地で稲作をする者が自分たちだけになってなお、負けるつもりなく、時に祈りを込めて作業にあたっていたところ、妻の春子さんが病に倒れ、賢治さんの胸にも寒い夏の悪い予感がよぎるのだが、それでも稲は人を待たず、生長を続けた。
一生懸命に生きる稲は、秋の訪れとともに黄金色に熟れた穂を垂らし、風景の一部でありながら、賢治さんたちにとって“世界”である田んぼが映し出すみなぎる〈いのち〉は、刈り取られ人々の命を養ったあと、静かに眠ってまた次への力を蓄えるのだった。

「次の年もまた次の年もここでコメ作りをするのが自分の人生」  そう決めている方々のおかげで、美味しい御飯が食べられるのですね。

立松和平・文
横松桃子・絵

薦めたい学年:読み聞かせ Level 4


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