読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



にんぎょのいちごゼリー

海で難破した冒険家ホリオを救ったのは、人魚の少女チッチと彼女の特製うみいちごのゼリーであった。
ところが、ホリオ夫妻をはじめその不思議なゼリーの美味しさに興味を持った人々が、その後大挙して彼女のもとへ押しかけ、好奇心のままにふるまったので、チッチは辟易し、ゼリーづくりをやめてしまう。
それでも、ゼリーを食べられずがっかりしたまま家路につく人々を目にするたびにもどかしさを感じた彼女は、うみいちごの実がどこでもとれ、皆が「人魚のゼリー」を楽しむことができるよう、世界にほんの少しだけ手を加えたのであった。

こどもたちに接する時に、何でもしてあげてしまっているお母様、お父様はおられませんか?
自分でそれをするだけの材料とヒントを与え、途中で小さな失敗や挫折があることを前提に、こどもたちに「経験させる」。 “地頭”や“自立”を育てるため大切なことなんですね、それが。
今回の本は、読み聞かせ用の図書に指定してはいませんが、読了後そのようなこともお子様とお話しできるとよいかもしれませんね。

末吉暁子・文
黒井健・絵

薦めたい学年:1年生


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