海で難破した冒険家ホリオを救ったのは、人魚の少女チッチと彼女の特製うみいちごのゼリーであった。
ところが、ホリオ夫妻をはじめその不思議なゼリーの美味しさに興味を持った人々が、その後大挙して彼女のもとへ押しかけ、好奇心のままにふるまったので、チッチは辟易し、ゼリーづくりをやめてしまう。
それでも、ゼリーを食べられずがっかりしたまま家路につく人々を目にするたびにもどかしさを感じた彼女は、うみいちごの実がどこでもとれ、皆が「人魚のゼリー」を楽しむことができるよう、世界にほんの少しだけ手を加えたのであった。
こどもたちに接する時に、何でもしてあげてしまっているお母様、お父様はおられませんか?
自分でそれをするだけの材料とヒントを与え、途中で小さな失敗や挫折があることを前提に、こどもたちに「経験させる」。 “地頭”や“自立”を育てるため大切なことなんですね、それが。
今回の本は、読み聞かせ用の図書に指定してはいませんが、読了後そのようなこともお子様とお話しできるとよいかもしれませんね。
末吉暁子・文
黒井健・絵
薦めたい学年:1年生
0 件のコメント:
コメントを投稿
ご意見・ご感想、お待ちしております。