ある時代、インドのある地方で、いつか訪れる飢饉のためにと収穫された米の管理に自ら乗り出した王様だったが、徴収にばかり積極的で、実際に飢饉がおこり臣民が苦しみはじめても約束を無視し続けたので、賢い村娘ラーニは一計を案じる。
王が運ばせる米のかごからお米がこぼれているのを見つけたラーニは、それを拾い一度王様に返すことで、褒美としてまず1粒のお米と、その日から30日の間「翌日に前の日の倍のお米をもらうこと」を王に約束させ、村娘相手に威厳を保とうとする王から、それはそれは考えられないほどの米粒を奪還することに成功した。
それからというもの、自らの行いを反省した王によって、その地は賢く、正しく治められるようになったのだった。
これも早く与えればいいという本ではありませんね。 九九を言えるのと、かけ算のイメージを豊かに浮かべられるのとでは、大きな差があります。 後者であれば大いに楽しめる、そんな図書です。
読み聞かせなら2年生後半~3年生、一人読み用として4年生(「大きな数」学習時)で読み返してみるのもよいでしょう。
美しいイラストも素敵な絵本です。
デミ・作
さくまゆみこ・訳
(原題:One Grain Of Rice: A Mathematical Folktale)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:8分半
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