怖くて苦手だった“おじいさん”のお見舞いに、しばらく一人で行くことになったタクロウは、眠っているおじいさんの姿を見て、初めは気味悪がっただけだった。
ところが、不意におじいさんの好物がはちみつだったことを思い出しタクロウが持参したことから、秘密ができて仲良くなりはじめた二人は、その蜜を舐めに病室まで飛んでくる一匹のミツバチを可愛がり、もう一つ秘密を共有するとともに、ますます通じ合うようになった。
しばらくしておじいさんは亡くなり、ミツバチも病室で殺されてしまったのだが、密かにハチを棺に入れながら、タクロウは嬉しそうに笑っているおじいさんを感じていたのだった。
多加山悠哉・文
岡本順・絵
薦めたい学年:3年生半ば~4年生初
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