目の前にただどこまでも広がりすぎている緑のまきばを眺めながら、牛のオルガは、ある日突然草を食べることを放棄した。
そして、ハエの入れ知恵もあって、世界に存在する目新しいものを見て歩きたくなり、無謀にも旅に出ることを決意する。
牧場よりも限りない広がりをもつ世界で、違う景色、異なる食べ物、何もない砂漠、自分よりも大きな動物などを見聞し、果てには航海までした先でオルガがたどり着いたのは、故郷のまきばこそ自らにとってステキな場所であるという確かな安心感であった。
こどもたちにとって、感じられる世界はまだまだ小さく、比べることさえ知らないもの。
その大きな広がりを見せるきっかけに。
ローレンス=ブルギニョン・文
カンタン=グレバン・絵
石津ちひろ・訳
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
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