ある朝早く、家の外に腰を下ろした黒い犬を見かけた、起きてきたばかりのホープさんが、トラほどの大きさがあるとして慌てふためくと、その後続々と起きてきた家族たちも一様に、そこに何か恐ろしいものを見出し、混乱しはじめた。
ところが、そんな家族の様子もお構いなしの末っ子のチャイが、皆の忠告を無視し、大きく立ちはだかる犬の前に歩み出て、黒い犬の先を行くように近所を唄って走り回ると、次第次第に犬は小さく縮んでいき、しまいにはホープ家のねこ用出入り口から入ってきたところをチャイによって取り押さえられてしまった。
チャイといるのが「どうってことのない黒い犬」だと分かると、家族はひと安心し、同時にチャイの勇気を称えたが、チャイ自身には皆が怯えていたことのほうが不思議なのだった。
コチラもあわせてお読みください
→「意味が分からない≠つまらない」
レ―ヴィ=ピンフォールド・作
片岡しのぶ・訳
(原題:The Black Dog)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 3
読み聞かせにかかった時間:5分
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