読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



ブラック・ドッグ

ある朝早く、家の外に腰を下ろした黒い犬を見かけた、起きてきたばかりのホープさんが、トラほどの大きさがあるとして慌てふためくと、その後続々と起きてきた家族たちも一様に、そこに何か恐ろしいものを見出し、混乱しはじめた。
ところが、そんな家族の様子もお構いなしの末っ子のチャイが、皆の忠告を無視し、大きく立ちはだかる犬の前に歩み出て、黒い犬の先を行くように近所を唄って走り回ると、次第次第に犬は小さく縮んでいき、しまいにはホープ家のねこ用出入り口から入ってきたところをチャイによって取り押さえられてしまった。
チャイといるのが「どうってことのない黒い犬」だと分かると、家族はひと安心し、同時にチャイの勇気を称えたが、チャイ自身には皆が怯えていたことのほうが不思議なのだった。

コチラもあわせてお読みください
→「意味が分からない≠つまらない

レ―ヴィ=ピンフォールド・作
片岡しのぶ・訳
(原題:The Black Dog)

薦めたい学年:読み聞かせ Level 3
読み聞かせにかかった時間:5分


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