あっくんが寝る準備を済ませて、電気を消して、それでもまだ帰ってこない日、あっくんのお父さんはどこで何をしているのだろう。
ある夜は、皆の平安のために地中深くまで穴を掘り、ある時はワケあり少年を親元に届けるためボートをこいで空を渡り、またある時には傘をボロボロにしてまでアライグマたちとの野球に興じたり、春一番の吹くなか木登りをしたり……と、実はお父さん、毎晩自分以外の誰かのために、泥だらけになり、強風に吹かれ、雨や汗に濡れながら、大活躍していたのだ。
一年を通して頑張り続ける負けず嫌いなお父さんが、愛する我が子に語って聞かせる言いわけ、ではなく4篇の壮大な自慢話!
少し前の日曜日、図書館の児童書コーナーへ行ったところ、多くのお父さん方が読み聞かせしている光景を目にしました。しばらく観察してみましたが、イヤイヤという感じはなく、どなたも笑顔で取り組んでおられました。素晴らしいことです。
今回の図書は一人読み用としてなら2年生〜3年生半ばにおすすめするような構成になっていますが、あらすじの通り、ぜひ世のお父さんたちに読み聞かせしてもらいたいと思える作品でもあります。その場合6才〜の子も対象として加わるでしょう。
そして、読後にはぜひ、物語中のあっくんのお父さんのような創作でも、過去や現在の実話でも、将来の夢でも構いませんので、ご自身のお話をしてあげてください。何かが伝わり、お子さまたちに残っていくと思います。
市川宣子・文
はたこうしろう・絵
薦めたい学年:2年生~3年生半ば、読み聞かせ Level 1
物語・全112ページ
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