読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



10代からの情報キャッチボール入門―使えるメディア・リテラシー

もしも「今年の12月に人類滅亡だって!」と、友人・知人からメッセージが回ってきても、多くの大人はこれを無視するでしょうし、中学生や高校生だって真に受けることはないでしょう。しかし、これが2013年2月にロシアであったような巨大隕石落下の直後だったり、より身近な話題として「(有名人の)〇〇、じつは裏で✕✕なことをしているらしいよ!」、「□□さん(共通の知人)って、△△なんだって!」という内容だったときには、どれだけの人が未確認の情報として、いったん保留することができるでしょうか。その情報を正確に読み取ろうとしたり、そこに隠されている他意にまで目を向けようとしたりするでしょうか。
情報の正しい読み方、そして読まれ方を意識した的確な情報の届け方。表裏をなすそれぞれについて、“4つのギモン”と“4つのジモン”という必須の視点を、本書は紹介してくれています。
誰もが情報の被害者に、そして情報による加害者になり得る時代に、報道の現場で、また内閣審議官として官邸でも情報発信に携わってきた著者が、10代に向けて送るメディアリテラシーの入門書です。

はっきり言えば、保護者の方々や学校の先生方を含めた、大人にも目を通していただきたいものです。
こどもたちを育てるのは、当然、図書だけではありません。むしろ、素晴らしい書籍よりも、10代の彼ら/彼女たちの周囲にいる者たちが与える影響のほうが大きなものなのですから。

下村健一・文

薦めたい学年:中学2年生~高校生
説明的文章・全152ページ


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