読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



空のおくりもの―雲をつむぐ少年のお話

お母さんから教わった通り、とんからとんから、必要な分だけ雲をとって糸を紡いでは必要なだけ織物をしていた少年のすてきなマフラー、それにふと目ざとく目を留めた王様は、彼に自分のマフラーやマントだけでなく、家族の分まであれこれ命令し、どっさり作らせた。
そのため、しぶしぶ請け負った少年が急いでそれらをこしらえると、空には一片の雲も残らず、やがてその地に深刻な水不足をもたらしたのだが、傍若無人な王をよそに一人それを憂慮していた姫が、雲からつくられたすべての衣類を少年に返し、少年もそれらを雲として空へかえしたので、大地はまた雨の恵みを受けることができるようになった。
そして、人々や生きものたち、お姫様と少年のこころにも、虹がおりたのだった。

マイケル=キャッチプール・文
アリソン=ジェイ・絵
亀井よし子・訳
(原題:Cloth from the Clouds)

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:10分以内


0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見・ご感想、お待ちしております。