読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



ピンクがとんだ日

夜明けとともに川の一日がはじまると、周囲は次第ににぎやかになり、釣りを楽しみにくる親子もあった。
少年の釣り餌に食いつき釣りあげられたヤマメのピンクは、喜ぶ少年の手の中から逃げだすと再び水中にもぐったが、それも束の間、カワセミに捕らえられ、一飲みにされてしまう。
言葉を失った少年の目の前を、カワセミの一部となって、ピンクは飛んだのである。

作者あとがきから一部を紹介します。
「ここに登場するピンクも、また、ある一匹のヤマメです。自然の中で生きるひとつの命としての、ありようです。たくさんの命が、たくさんの命に受けつがれていきます。命はめぐり、どんどんつながっていきます。それが、動きつづけているすこやかな自然の、今、なのだと思います。」
一匹のヤマメに焦点を合わせ、自然の営みを描く物語。今回の作品以前のシリーズもあり、ヤマメのピンクが春に生まれるところから始まります。これからの季節にぴったりですので、あわせて以下に挙げさせていただきます。

村上康成・作

薦めたい学年:読み聞かせ Level 1
読み聞かせにかかった時間:5分以内






0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見・ご感想、お待ちしております。