読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



はつゆめはひみつ

自分のみた初夢の話をしたがらなかったことで、奉公していた家の主も、そこを追い出されて戻った実家の父親をも怒らせた九助は、小さな舟で海に流され16日目、なんとオニの巣窟に吸い寄せられ、捕まり食べられることになってしまうのだが、あの世への土産話にと見せてもらったオニたちの秘宝たる三本の不思議な力を持つ棒を奪い取り、島から逃げ出すことに成功した。
“千里をはしる”棒に助けられたどり着いたある村で、“鳥の言葉の分かる”棒によってカラスのうわさ話を耳にした彼は、残る“死んだ者を生き返らせる”棒の力によって、病に倒れたばかりの長者の美しい一人娘を蘇らせ、その家の婿として幸せに暮らすことになったのだが、それこそが実は、九助がみた初夢の内容だったのである。
お正月2日の夜にみる初夢を誰にも話さずいられれば、九助のように、夢が本当のところとなるのだという、むかしむかしのお話。

谷 真介・文
赤坂三好・絵

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2(お正月)
読み聞かせにかかった時間:10分


あけましておめでとうございます
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます

2016年最初の投稿は、シリーズ「行事むかしむかし」から、一月のお話の紹介でした。
元日の夜という説もあるようですが、絵本にあった解説に基づいて書きました。
皆さんが今夜も素晴らしい夢に包まれ、あたたかく寝られますように…


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