宿題をしてこない人、他のことで忙しくて手が回らない人を対象に、少しのお金を受け取って宿題を済ませてあげる「宿題ひきうけ株式会社」を設立した5年生の仲良しグループは、自分たち自身、次第に学ぶこと考えることが楽しくなっていったのだが、クラスで問題となり解散させられてしまう。
新年度が始まると、最上級生となった彼らは、新任の先生に読んでもらった昔話をきっかけに、現代に潜む“野蛮”について考えるようになり、現在から見た過去、過去から見た現在、そして未来から見た現在…と、時を越えて物事を眺めようとする中で、人間の変わらない営みと、変容する社会とに気づきはじめる。
そして、人に備わる様々な能力を伸ばしていこうとする権利を阻害するような宿題の存在と、それら能力ではなく学業で優劣がつけられる試験のどちらにも、つよく反対を唱えるようになるのであった。
古田足日・作
長野ヒデ子・絵 (文庫版は久米宏一)
薦めたい学年:5年生~6年生
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