読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



2ほんの木

ある野原に立つ大きな木と小さな木、その2本の木のお友達は、夢中になって成長や人気を競い合い、時に言い争いなども経験しながら、いつも同じように季節を感じて過ごした。
ところが、野原が二つに分けて買い取られることとなり、2本の間にレンガの壁が高く、お互いを見ることもできないほどに高く設けられてしまってから、大きな木は元気を失い枯れかけてしまうのだが、一方で小さな木は、長い長い間の不幸せを乗り越えるほどの大きさ目指して、成長を止めなかった。
小さな木と、その頑張りに励まされて緑を取り戻した大きな木とは、何より再会の幸せを喜び合い、それ以降は枝と枝とを絡ませて、そろって大きく、そろって美しくなったので、もう誰にも分け隔てることはできなかったのである。

エリザベト=ブラミ・文
クリストフ=ブラン・絵
小林繁夫・訳
上野与志・文

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:3分半


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