『ぶどう酒びんのふしぎな旅』が1950年、藤城清治26歳のときに彼の初の絵本として出版された際にはモノクロの影絵物語だったが、その刊行から60年を迎えるにあたって、86才の誕生日を目指し数年を掛けて制作されたのが、今回紹介したカラー版である。
アンデルセンが命を吹きこんだ“びん”の物語に、影絵というかたちで光を与えた藤城氏は、そのびんと同じように重ねた自身のそれまでの経験と感動を剃刀の刃にのせて、これを世に送り出したそうだ。
「原点は一つであり、材料もどこにでもあるありふれた物ばかりという中で、どこまで奥深く掘り下げられるか」 ― そのように話す作者に、この原作と確かにつながる心を見ることができる。
お蔭さまで、先ほどの投稿で紹介記事100件を迎えました。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
『ぶどう酒びんのふしぎな旅』
藤城清治・画
アンデルセン・原作
薦めたい学年:読み聞かせ Level 4
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