読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



こねこのチョコレート

4才の女の子ジェニーは、翌日3才の誕生日を迎える弟のために、お小遣いで飼い猫ティブルとそっくりな子ねこのチョコレートをプレゼントとして用意し、弟の喜ぶ姿を想像しながら眠りについた。
ところが、「ひとつでいいから...」「ふたつくらい平気...」と起きては食べるをくり返したため、朝には箱の中が空になり、どんより暗い気持ちだけが残ってしまった。
空き箱を受け取り落胆する弟のそばですすり泣くジェニーだったが、ティブルがチョコレートではない本物の子ねこたちを産んでいたという何よりのプレゼントによって、家族皆、またやさしい時間につつまれたのであった。

誘惑に負けて失敗することもあるよね! 今回は結果オーライ、よかったね! …という内容ですが、読後はお子様にも、ジェニーと同じように「誰かにあげるつもりのモノに手を出したい」衝動に駆られたことがあるか、そのとき最終的にはどのような結果になったのか等々、尋ねてみるとよいでしょう。ワンクッションはさむだけで、こどもたちは意外と素直にお話しをしてくれるものです。

バーバラ=カー=ウィルソン・文
大社玲子・絵
小林いづみ・訳

薦めたい学年:読み聞かせ Level 1


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