読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



かえでの葉っぱ

大きな崖の斜面にのびたかえでの木の、そのまたてっぺんに付いていた一枚の大きな葉。
美しく金色に輝く今まさに、風に乗って飛び立つことを夢みるも、それは波乱万丈そして飛花落葉を地でいく、生命の物語の始まりであった。
以前の美しさを失うことに哀しみを覚えてから、長くつづく凍える季節を雪の下、想い出に浸ったり、明日に希望を抱く若い命を眺めたりしながら過ごすうち、幹をもたない一枚の葉にすぎなかった存在は芯をもち、変化を受け入れ軽くなり、やがて火の中に永遠を見て消えた。幸せなままで。

一枚の葉のつぶやいた命そのもの。

デイジー=ムラースコヴァー・文
出久根 育・絵
関沢明子・訳

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2


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