読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



おじいさんとぼくのミツバチ

怖くて苦手だった“おじいさん”のお見舞いに、しばらく一人で行くことになったタクロウは、眠っているおじいさんの姿を見て、初めは気味悪がっただけだった。
ところが、不意におじいさんの好物がはちみつだったことを思い出しタクロウが持参したことから、秘密ができて仲良くなりはじめた二人は、その蜜を舐めに病室まで飛んでくる一匹のミツバチを可愛がり、もう一つ秘密を共有するとともに、ますます通じ合うようになった。
しばらくしておじいさんは亡くなり、ミツバチも病室で殺されてしまったのだが、密かにハチを棺に入れながら、タクロウは嬉しそうに笑っているおじいさんを感じていたのだった。

多加山悠哉・文
岡本順・絵

薦めたい学年:3年生半ば~4年生初


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