読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



いぬうえくんがやってきた

出会い、そして友だちになることになった、イヌのいぬうえくんとクマのくまざわくん。
しかし、これまでひとり好きなように暮らしてきたくまざわくんは、いぬうえくんを家に迎え入れ、共に生活する中で、さまざま複雑な気持ちを抱くようになっていった。
フラストレーションに負け、くまざわくんが怒鳴った時、いぬうえくんは落ち込みしっぽをたらして去ってしまったが、その後くまざわくんは、後悔や寂しさと共に、これまでになかった気付きの数々を得たのであった。

ひとりの時の「ひとり」と、「ふたり」を知ってからの「ひとり」の違いに気付けたくまざわくん。
他者と付き合い、他者との関わりの中で自身を見出し、掘り下げたのだ。
ひらがなばかりの平易な文章ではあるが、発達段階に鑑みて、「他者の中での自分」を意識できるようになる3年生に読み味わってもらいたい図書である。

きたやまようこ・作

薦めたい学年:2年生後半~3年生半ば


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