読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



いろいろへんないろのはじまり

まだ“いろ”というものがなく、見るものすべてが灰色という時代にあって、その変わり映えしない世の中の何かが間違っていると考えた魔法使いは、様々な呪文を唱えたり、くすりを作ってみたりしはじめた。
すると、「あれをちょっぴり」と「これをちょっぴり」かき混ぜたところで“あおいろ”ができあがり、世界中を染めるのだが、これがなんだか人をかなしい気持ちにさせてしまうのだった。
“きいろ”だけでも“あかいろ”だけでも落ち着かなかった世界が、美しく申し分のないものに変わるために必要だったのは、ほんのちょっぴりのアイディアだったのだが、一方で色に囲まれた生活を送る我々は、この世界の美しさについてもう一度「ちょっぴり」でも考えてみることで、いろいろといいアイディアが浮かんでくるのかもしれない。

アーノルド=ローベル・作
牧田松子・訳
(原題:The Great Blueness and Other Predicaments)

薦めたい学年:読み聞かせ Lv.2


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