今よりずいぶん昔、世界で一番やかましいと有名だった街ガヤガヤにあって、なかでもとりわけやかましい王子が誕生日に望んだのは、“世界で一番やかましい音”だった。
そこで全世界の人々に、何千万、何億という人間に、同時に叫んでもらうことを決めた王と王子だったが、王子の聞き入りたい音は、皆だって聞いてみたいもの。
皆が皆「自分ひとり黙って聞いていたってバレやしない」と考え耳を済ませた結果、王子は生まれて初めて、自然が奏でる美しい音を聞き、“静けさ”や“落ち着き”の素晴らしさを知ったのだった。
ベンジャミン=エルキン・作
松岡享子・訳 大田大八・絵
(原題:The Loudest Noise in the World)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
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