読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



てんぐのそばや

まだ緑の青い季節、どこにでもあるような商店街の通りに、ある日突然そば屋を構えたのは、おそばが大好きで大好きで、大好きすぎるあまり自らこだわりをもって、そば打ちを始めた天狗。
自慢したがりな上、がんこものな店主であるがゆえ、せっかくのおいしいおそばを多くの人に食べてもらいたくても、どれだけ腕が良くても、なかなか商売あがったり。
それでも、お隣のクリーニング屋さんをはじめ、少しずつ他者の力を借りながら、そばへの情熱を忘れずにいたことで、年の暮れ、そば屋が一番忙しくなるその時期には、商店街でも認められるところとなったのだった。

伊藤充子・文
横山三七子・絵

薦めたい学年:3年生半ば~4年生半ば


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