まだ緑の青い季節、どこにでもあるような商店街の通りに、ある日突然そば屋を構えたのは、おそばが大好きで大好きで、大好きすぎるあまり自らこだわりをもって、そば打ちを始めた天狗。
自慢したがりな上、がんこものな店主であるがゆえ、せっかくのおいしいおそばを多くの人に食べてもらいたくても、どれだけ腕が良くても、なかなか商売あがったり。
それでも、お隣のクリーニング屋さんをはじめ、少しずつ他者の力を借りながら、そばへの情熱を忘れずにいたことで、年の暮れ、そば屋が一番忙しくなるその時期には、商店街でも認められるところとなったのだった。
伊藤充子・文
横山三七子・絵
薦めたい学年:3年生半ば~4年生半ば
0 件のコメント:
コメントを投稿
ご意見・ご感想、お待ちしております。