読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



まるごとたべたい。

ある日、おなかを空かせたとらくんは、道端でこってり分厚いベーコンを拾ったが、欲に負けずにキチンと交番へ届けた。
それでも、「翌日中に落とし主が見つからなければ自分のものになる」と聞いたことで、抑えたはずの食欲がふたたび頭をもたげ、落とし主が来るのか来ないのか、気もそぞろになりながら、“ベーコンひとりじめ”の夢を描きながら、期限の丸一日を過ごした。
しかしその後、ベーコンを落としたのが親友のくろくんであり、自分と一緒に食べようと考えてくれていたのだと知ると、ごちそうは“ひとりじめ”するよりも“分け合う”ほうが美味しいのだということに気がつけたのだった。

山脇恭・文
小田桐昭・絵

薦めたい学年:読み聞かせ Level 1


     

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