出会い、そして友だちになることになった、イヌのいぬうえくんとクマのくまざわくん。
しかし、これまでひとり好きなように暮らしてきたくまざわくんは、いぬうえくんを家に迎え入れ、共に生活する中で、さまざま複雑な気持ちを抱くようになっていった。
フラストレーションに負け、くまざわくんが怒鳴った時、いぬうえくんは落ち込みしっぽをたらして去ってしまったが、その後くまざわくんは、後悔や寂しさと共に、これまでになかった気付きの数々を得たのであった。
ひとりの時の「ひとり」と、「ふたり」を知ってからの「ひとり」の違いに気付けたくまざわくん。
他者と付き合い、他者との関わりの中で自身を見出し、掘り下げたのだ。
ひらがなばかりの平易な文章ではあるが、発達段階に鑑みて、「他者の中での自分」を意識できるようになる3年生に読み味わってもらいたい図書である。
きたやまようこ・作
薦めたい学年:2年生後半~3年生半ば
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