読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



当てはめてみる

今回ご紹介したスズキコージ作の『サルビルサ』、手前味噌ながら、良いあらすじを書くことができたと思っています。はい、本当にああいった内容なのですもの。
意味不明な、おそらく存在しない言語による会話がイラストに添えられて、話が進んでいきます。
まじめに解説すれば、以下のようなストーリーです。

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獲物を狙い、みごと仕留めたのは、あちらとこちら、それぞれの方角から追ってきた兵士2名だったが、各々譲らず、彼らが互いの王にそのことを報告したことで、両国はすぐさま戦争を始めてしまう。
両軍入り乱れて争った結果、王たちが倒れると、兵士たちも散り散りとなり、そこには争いのもととなった仕留められた獲物が、手を付けられずに横たわっていた。
すると、その様子を空高く旋回し眺めていた怪鳥が一羽、舞い下り迷わず持ち去ったのだった。
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まさに漁夫の利!という内容ですね。
ただ、ここに改めて記したあらすじも、私の解釈でしかないということを忘れてはいけません。絵本にあるのは、あくまでも力強いイラストと、飛び交う意味不明な言語のみです。
推奨する学年として3・4年生を挙げましたが、当塾ではその学年のこどもたちにお話をつけてもらっています。抽象的なものに具体的なかたちを与えてみる作業です。




『サルビルサ』
スズキコージ・作
薦めたい学年:読み聞かせ Level 3 (男の子向け)
読み聞かせにかかった時間:5分以内

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