ヨゼフは、赤ちゃんの頃におじいちゃんが縫ってくれたブランケットを大切に、大切に、大切にし続けて、手放そうとしなかった。
そこで、おじいちゃんは、ブランケットとして古くなればジャケットに、ジャケットとして着られなくなればベストに、ベストとしてもみすぼらしくなったらネクタイに……というように、その都度仕立て直して、ヨゼフを喜ばせてくれた。
ある日とうとう、どうにもしようのない時が来てしまうと、ヨゼフはいつも新しいものをその手で生み出してくれたおじいちゃんの口ぐせを真似ながら、自身とおじいちゃんとの素敵な物語を書き上げたのだった。
もともとのタイトルは“Something From Nothing”となっていて、つまりは何もないところから始まってモノが何か(意味を持つもの)になることを教えてくれているのだと思います。毎ページ、イラストを隅々までよく見ていくと、別のストーリーも見えてきて楽しい絵本です。
当塾では、この作品をCHI-IKU classと呼んでいる未就学児童向けのクラスで読み聞かせしたあと「わたしは、ものを大切にしている/していない」を主題として彼らに短い作文を書いてもらっています。
普段どのようにものを扱っているのか、どのようなものが例として挙げられるか、そのように扱うのはなぜなのかを考えメモとして書き出せば、すぐに100字~200字の作文材料が出来上がります。
“読む”と“書く”で考えるこどもたちを育てる、国語開化塾です!
フィービ=ギルマン・作
芦田ルリ・訳
(原題:Something From Nothing)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 0
読み聞かせにかかった時間:10分(イラストも楽しんでくださいね)
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