お日様の熱で窓じきいがあたたまることによって傾き浴槽へと運んでくれるベッドにはじまり、お風呂自体も、入浴後の乾燥も、髪のセット、歯みがき、そして着衣と食事まですべて自動という電気仕掛けの家に住んでいたトミー・ナマケンボは、その後、階段を一段一段のぼってベッドへ向かう唯一の自力作業に午後のほとんどを費やしまた眠りに就く、そんな生活をしていた。
ところが、ある夜の嵐によって、彼の家に電気を送っていた電線が切れてしまうと、それを知らないトミーはまずいつまでも寝て過ごしたが、一週間が経ち、電気が復旧してからはいよいよ大変で、久しぶりの稼働によって、まるでトミーを懲らしめるかのように荒ぶる機械たちに、彼は終始うんざりさせられることとなる。
そして、こころを入れ替え、暮らしを新たにすることを決意したのだった。
読み聞かせLevel 2と設定しておきますが、その次の段階に近いものと考えています。
何につけても「えーやだ」「めんどっちぃ(面倒くさい)」と、とりあえず言う/思うほど、こどもたちの自我がご両親や指導者の意図を超えるようになってくる時期(3年生)に読んで聞かせたい一冊です。
彼らは、この物語の主人公トミー・ナマケンボの生活に一部憧れを抱くでしょうが、そのようなことでは本当におしまいなんですね。
ペーン=デュボア・作
松岡享子・訳
(原題:Lazy Tommy Pumpkinhead)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:10分
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