読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



きつねのおきゃくさま

むかしむかし、出会ったひよこが痩せていたため、もっと太らせてから食べようという気持ちから、それを棲み家へ招き入れたはらぺこぎつねは、ひよこから「やさしい」といわれたことをきっかけに、ぼんやり良い気分を味わうようになり、その後もひよこの言葉を頼って自分の元を訪れたあひる、うさぎを丁寧にもてなすのだった。
すると、小動物たちがまるまる太ってきたあるとき、そのにおいを嗅ぎつけた大きなおおかみが現れ、彼らを襲おうとしたのだが、自分の倍も大きなおおかみに対して、きつねは逃げるどころか、少しも引くことなく勇ましく闘い、追い払うことに成功した。
その晩、恥ずかしそうに笑い息を引き取っていったきつねは、ひよこたちにとって世界一やさしく親切で、勇敢だったのである。 彼らはお墓をつくって涙したとさ。

あまんきみこ・文
二俣英五郎・絵

薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:6分


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