ある野原に立つ大きな木と小さな木、その2本の木のお友達は、夢中になって成長や人気を競い合い、時に言い争いなども経験しながら、いつも同じように季節を感じて過ごした。
ところが、野原が二つに分けて買い取られることとなり、2本の間にレンガの壁が高く、お互いを見ることもできないほどに高く設けられてしまってから、大きな木は元気を失い枯れかけてしまうのだが、一方で小さな木は、長い長い間の不幸せを乗り越えるほどの大きさ目指して、成長を止めなかった。
小さな木と、その頑張りに励まされて緑を取り戻した大きな木とは、何より再会の幸せを喜び合い、それ以降は枝と枝とを絡ませて、そろって大きく、そろって美しくなったので、もう誰にも分け隔てることはできなかったのである。
エリザベト=ブラミ・文
クリストフ=ブラン・絵
小林繁夫・訳
上野与志・文
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
読み聞かせにかかった時間:3分半
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