読書も学びも積み上げていくもの



 読書も学びも、積み上げていくものです。
 各書籍の紹介ページに、「薦めたい学年」を記載しましたが、読書は何も焦る必要がないので、下から順に積み上げるように薦めてあげて下さい。 一生かけて良いものをゆっくり読んでいけばいいのです。
 「うちの子は読めるから」は多くの場合、過信です。 教室でこどもたちと接していても、入室当初から問題なく読書できる子は少ないもの。その上、きちんと矯正してあげなければ、いつまでも悪い癖が抜けません。 冊数と時間とを無駄に重ねてしまうというのが、一番怖いことです。
 ここに記した「薦めたい学年」を参考に、皆さまには適切な選書とお子様方への直接の本紹介そして、ときどき内容確認をお願いしたいところです。 まずは「当サイトの眺め方」をご覧ください。



じつは大事な天邪鬼

こどもたちも、2年生として半分も過ごした頃から、次第次第に「天邪鬼(あまのじゃく)」へと成長します。 無責任にわざと反対の発言をし、相手の反応を見てケタケタと笑う小さな妖怪です。 ただ、かえるのお母さんよろしく、うんざりするほどいたずらな姿ではありますが、その中に、私たちが持つ基本的な思考の一つを見出すことができると私は考えています。 それは【逆にする】ことです。

ありのままを受け入れることも、前へならえで従うことも、真似る中から学ぶことも生きるうえで大切ですが、あえて逆を意識してみることも必要なのです。 裏側を考えることで表側が充実してくることもあります。
たとえば、賛成・反対のような二項対立を考えるとき、自分とは逆の立場について理解しようとすることで、自らの立ち位置を再認識できるだけでなく、議論をより建設的に、結論もより発展的なものにすることが可能でしょう。

ものごとの裏へとまわってみる。
自分の意見さえひっくり返してみる。
それは、考えを掘り下げるために必要不可欠な思考なのです。



『あまのじゃくなかえる』
イ=サンベ・文
キム=ドンソン・絵
かみやにじ・訳
(英題:The Backwords Green Frog)
薦めたい学年:読み聞かせ Level 2
         (2年生後半~)
読み聞かせにかかった時間:5分半


0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見・ご感想、お待ちしております。